Z4 ダイナミック・ダンパー

来週の月曜日にZ4のユーザー車検の予約を入れてあるので、今日は下回りの点検をしました。ブーツの切れや油漏れ、ネジの緩みを点検するだけです。
本来、車検整備として必要なのはそれだけ。ブーツが切れていたり油漏れがあれば対処しなければなりませんが、ディーラー車検で行われる下回りのスチーム洗浄とか防錆コートなどは必要ありません。そもそも、自動車メーカではクルマ本体の寿命設計において、2年毎のスチーム洗浄とか防錆コートなどは想定に入っていません。

下にもぐって、点検しているときに面白いものを発見しました。
130602-11
マフラーにこんなものが付いていました。触るとグニャグニャ動くし、35Hzと刻印されているので、これはダイナミック・タンパーです。このマフラーは、35Hzの固有振動数を持っているんですね。それを消すためにダイナミック・ダンパーを付けたというわけ。
ダイナミック・ダンパーは機械構造の固有振動を打ち消すための機構で、様々な機械に付いていますが、自動車においてはクランク・プーリーによく使われています。クランク・シャフトの固有振動数を打ち消すためです。
しかし、マフラーに使われているのは、私は初めて見ました。マフラーは形状の自由度が高いので、設計次第でダイナミック・ダンパー無しにもできるように思うのですが。普通のクルマには付いていないし。なぜ、わざわざダイナミック・ダンパーを使うのか。
いつも思いますが、BMWは色々と謎な設計が多いです。

それと、Z4の場合、サスペンションのアライメント調整はほとんど出来ないみたいです。見た感じ、フロントのトーだけ。あとは、取り付けボルトのバカ穴範囲での調整に見えます。これは見た目の判断なので、実際にはサービスマニュアルをみないと確かなことは言えませんが。
ただし、調整できるパラメータが少なすぎることは事実です。アーム類も一部にアルミの鋳物が使われているかと思えば、鋼板プレスの部品も混在しているし。やはりスポーツカーと言うにはちょっと設計思想が乗用車的だと思いました。