デファレンシャル

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最近、ほとんどラジコンのWeblogと化していますが、ラジコンのパーツをきっかけに実車の思い出を記します。
Mini-Z AWDの挙動が急におかしくなったので、調べてみるとリアのデフが壊れているようでした。モーターは回っているのに、前進も後退もタイヤにトルクが伝わっていません。デフケースをバラしてみましたが、特に異常な磨耗やギアの欠損などは見受けられませんでした。もっとも、正常な状態の部品を知らないので、これで磨耗している状態なのかもしれませんが。

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この写真は、昔、私が実車でレースに出ていた頃に撮ったものです。QV-10という一般向けデジタルカメラの最初期のもので撮ったものなので、とても画質が悪いですが当時はこれでも画期的でした。
私がレースに使っていたクルマは、エンジンを改造してバワーを出していたので、不用意にフルパワーをかけると簡単にデフが破損するという恐ろしいものでした。この写真は、それで破損したデフの内部部品です。
バラバラになったプレッシャープレートやベベルギアが見えます。しかし、本来、ベベルギアは4個あるはず。残りの2個はどこに行ってしまったのかというと。

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この粉々に砕けた金属の破片が、ベベルギアの成れの果てです。デフが砕けるというのは、文字通り、本当に砕けるんです。

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かろうじて原型をとどめたベヘルギアもこんなあり様です。歯面に高周波焼入れをした炭素鋼がこんなにってしまうのですから、恐ろしいものです。

ところで、エンジンのパワーが上がってくると、このようにデフが砕けたりドライブシャフトがねじ切れたりします。これは決して、部品の品質が悪いのではなく設計想定以上のトルクを受けたからです。
「いやー、デフが砕けちゃってさぁ。まいちゃうよなぁ。」
なんて言うのは、実はそれだけパワーが出ているというこがうれしくて自慢しているのです。