停電対策 DC-ACインバータ

計画停電は、この土日は実施されませんが、平日になれば再び実施されることは確実。複数基の原子力発電所の稼働が止まっているので、当分は続く覚悟が必要です。
報道では単一電池や懐中電灯の品切れが報道されていますが、自動車趣味人ならではの停電対策をお見せしましょう。

注意:自動車用のバッテリーは希硫酸を使用しており、充電時には水素ガスが発生します。自動車用バッテリーの知識がない人は危険ですのでやらないでください。

 

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自動車用のバッテリーにDC-ACインバータを接続して、普通の電気スタンドを点灯します。
DC-ACインバータは、直流電源を交流電源に変換する機器で、もっとも一般的に入手できるのはDC12VをAC100Vに変換します。したがって、ほとんどの普通の家庭用機器を自動車用バッテリーで使うことができます。
「ほとんどの」としたのは、一般的に売っているDC-ACインバータは交流とは言っても矩形波出力で、家庭用AC100Vの正弦波とは異なります。時計など電源の正弦波を利用しているものはうまく動かせません。あと、冷暖房機器のような大電力を必要とするものも使えません。しかしながら、停電中に照明を付けたりラジオを聞く用途には使えます。本来、オートキャンプ用途を前提として販売されています。
専門店に行けば入力電圧や出力電圧、周波数の異なるものも売っていますが、カー用品店などで手に入るのはDC12V→AC100Vかトラック向けのDC24V→AC100Vしかありません。トラック用を買わないようにすれば、間違ったものを買う恐れはないでしょう。

うちで使っている写真のインバータは定格出力300Wのものなので、定格消費電力が300W以下の機器に使用可能です。変換効率は80%です。
交流の場合、皮相電流とか力率とかあって、計算の解説が面倒なのでしませんが(計算自体は簡単)、写真の容量規格40のバッテリーで60Wの電球を停電時間中点灯しておくことは可能です。

 

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蛍光灯は構造を選びますが、点灯させることは可能です。写真ものは12Wだったと思いますか、これなら白熱電球の1/5の消費電力です。

この方法で、停電時間中の読書くらいは余裕でこなせます。バッテリーの他に充電器が必要ですが、自動車趣味の人ならば、持っている人も多いでしょう。DC-ACインバータは写真のもので5000円くらい。一つもっていると、いろいろな用途に使えるので、この機会に購入してはどうでしょう。

ただし、充電中は必ず風通しの良いところで行ってください。水素ガスが発生するので、閉め切った屋内では危険です。また、希硫酸を使用しているので子供のいる家庭でも、やめておいた方がいいでしょう。

こんな感じで、計画停電の準備は万端なんですが、一度も停電にならないんですよね。