550 Spyder クランクケース交換 16

引き続き、エンジン組み作業を続けます。

今日は、ヘッド、バルブ、それとピストンを洗浄しました。
昔は灯油などで洗っていましたが、今は便利なものがあります。
メタルクリーン・α(アルファ)
パッケージがダサいですが、DIYでエンジン・オーバーホールをする人ならダレでも知っている有名製品です。
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お湯に溶かして、部品を漬け込んでおきます。浸漬時間は6時間ということなので、波志江に行く前に漬け込んでおきました。
着けた瞬間から、カーボンが落ち始めて、洗浄液はすぐに真っ黒になりました。
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波志江から戻ってきて、お昼ごはんを食べたら、大体6時間。
ナイロンブラシで軽くこすった結果がこれです。この手の洗浄液のなかではかなり落ちる方です。洗浄力はパーツクリーナーやキャブクリーナーよりも断然上。もっと時間をかけてブラシでこすれば、完全にカーボンを除去するのも出来そうですが、それは時間がかかるわりには効果があまないので、この程度で済ませておきます。こういう作業に時間をかけすぎると、いつまで経っても完成しません。
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ここまでやったらヘッド周りの作業はあとで行うことにして、今はクランクケースを完成させます。

まず昨夜、合体直前まで済ませ置いたケースを、いよいよ合体します。一晩寝てから、再チェックをしましたが、何も問題ありません。
反対側のケースの当たり面に液体ガスケットを塗ります。昨日、クランクやカムを載せたクランクケースではなく、ほとんど何もない反対側に液体ガスケットを塗るのは、こちらの方がスタッドの立っている本数が圧倒的に少なくて、液体ガスケットを塗りやすいから。
赤のがLoctiteの液体ガスケットですが、Permatexのアセンブリ・ループと同じ色で紛らわしいです。こういう単純なことがポカミスを誘発します。気をつけねば。
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そして合体。
テスビが付いているのは、デスビのドライブ・ギアが落ちてこないようにするため。このドライブ・ギアですが、整備書どおりの向きに付かないんです。理由は不明。1番が圧縮上死点の位置で、ドライブギアのスリットが、クランクケースのパーティングラインと直角になるように付けなければならないのですが、どうしても少しずれます。しかも、その状態でデスビを入れると、外すときにマークしていた位置と合いません。これ、整備書の書き方が悪い気がします。そもそも、スリットを直角にしてギアを入れると、ギアがかみ合って原理上少し回転するはず。だから、少しずれるのは当然なのだけど整備書には少しずれることを記載していない。それと、前にこのエンジンを組んだ人は、スリットの位置はあまり正確に直角に合わせていなくて、デズを回してローターと上死点の位置を合わせていたのではないか、という疑惑もあります。
とにかく、ここでは、スリットの位置はこれで良しとして、あとはデスビを回して上死点にあわせることにしました。
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忘れずにオイルプレッシャーコントロールバルブとリリーフバルブもつ取り付けておきます。
ここにもひとつ整備書と違う点があって、リリーフバルブにはスリットが入っているという記述がありますが、このクランクケース用として売っていたハードウェアキットに入っていたバルブは、コントロールバルブとリリーフバルブが同じものでした。クランクケースがそもそも純正品ではないので、このケースではそれで良いのかもしれません。これは、あとでネット調査してみましょう。
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今日はここまで。
まだ先は長いです。オイルポンプ、プーリー、フラホイールがまだ付いていません。そのあと、シリンダヘッドを組み立てて、ピストンとシリンダを入れて、シリンダヘッドを取り付けて・・・
できれば来週にエンジン搭載まで行きたいのですが、無理かな。