チャイナ・リスク

中国からの宅配便。
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中身はスマホ。
Ulefone Armor 2という機種。いわゆる、Rugged Phoneになります。Rugged Phoneは日本ではほとんど流通していないので、中国から購入しました。このスマホの事については、また別の機会に譲るとして、今回は中国の通販サイトを利用するリスクについて。
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私は、よく海外から物を買いますが、トラブルのほぼ9割は中国からの購入。
今回も例によって、先方のカスタマーサービスとやり取りをしています。実名を出しておきますが、スマホを発注したのはTOMTOPPOMPmallという二つのサイト。届かないかもしれないリスクを想定して、2社発注にしました。支払いはPayPalなので、届かなくても払い損にはならないだろうし、2個届いたら、1個はヤフオクで売って送料代くらいは儲けるつもりでした。

結局、POPMPmallへの注文はキャンセルしました。何があったかというと。
まず、発注時点。サイト表記は「在庫あり、72時間以内に発送」とありました。もともと信用していませんでしたが、4日たっても発送の連絡がないので、カスタマーサービスに問い合わせると、メーカの生産数が少なくて入手困難なので1週間待って欲しいとの返事。
いいけどさ。だったら、納期が遅れる連絡くらいしろよ。ちなみに、この時点でもサイトの表記は「在庫あり、72時間以内発送」でした。
その後も、何度か納期確認のやりとりをしましたが、その度に納期が延びて、結局、発送準備が出来たというメールが来たのは発注から3週間後。
ところが、その直後に、家の住所がDHLの遠隔地特別配送料金のエリアになっているから、追加の送料を払えと言う。しかも、その追加料金の支払先がGmailのアドレス(Paypal支払いなのでメールアドレスで支払う)。
待ってよ、家の住所が遠隔地特別料金のはずはないし、そもそも追加料金支払いがGmailのアドレスって、変でしょ? と返したら、じゃあ普通郵便で送ることにする、と。
いやいや、だってこっちはDHLのエクスプレスサービスの料金も払っているんだから、それでちゃんと送ってよ。
じゃあ、そうする、と。
わざわざ指摘しなかったけど、これ、送料着服しようとしてますね。
で、そこまでやりとりして、やっと発送かと思ったら、再び、メーカー在庫がないから、もう一週間待て、と。
だって、発送準備が出来たって言ったじゃん。ちなみに、この時点でもwebサイト上はやっぱり「在庫有り、72時間以内発送」の表記のまま。
さすがに、ここでキャンセルしました。そのときも、
「今まで何週間も待って、あと一週間待てないの?」
とか、
「似たようなので、これだったらすぐに発送できるから」
と簡単にはキャンセルに応じてくれません。仕方がないので、必殺技
「これ以上、キャンセルに応じないならPayPalにレポートするから」
を発動して、やっとキャンセル。
(以上、先方の英文はやたらとフレンドリーな文体だったけど、内容はこういう事。)

もう一方のTOMTOPの方。こちらも、激しく納期遅れと連絡なし。
発注時点では、予約商品扱いで、8/24に発送予定、予定数250と表記されていて、既受注数も同時に表示されていました。私の注文は既受注数が220くらいのとき。これなら8/24に発送されるだろうと思っていましたが、8/24に発送の連絡はなく。まあ、半分くらい予想はしていました。で、8/26にカスタマーサービスに問い合わせると、予定数の入荷がなかったから、納期が遅れるとの回答。ちなみに、この時点でwebサイトの表記は「在庫あり」でした。
で、こちらの方は追加の送料を要求されることもなく(同じくDHL)、最初の納期遅れ回答のさらに1週間遅れで発送連絡が来ました。
しかし、トラッキングを確認すると、DHLが発送データを受け取っただけで物品の受け取りはなし。そのまま4日過ぎたので、カスタマーサービスに、データだけでモノが動いていないじゃん、ってメールを出したら、そのメールへの回答はなく、翌日にDHLが物品を受け取りました。忘れていたんじゃないのか?これ。
そこから先はDHLのサービスなので順調に推移して、本日、届いたというわけ。

こういうのって、もし黙っていたらどうなっていたんだろう。
以前にも、中国のショップに部品を注文したら、一部の物が入っていなくて、問い合わせたら。
「在庫がなかった。返金する(ちなみに、ここでもサイト表記は「在庫有り」)。」
ということが一度だけでなく、何回かあって。これ、問い合わせなかったら返金するつもりなかったんじゃないだろうか、と思います。
もう、こういうのは中国の商習慣なのかもしれません。客側から文句がこなければ、そのまま放置みたいな。

日本や欧米の企業が中国に進出して日欧米の商習慣を期待した結果、いろいろと痛い目に遭うことを「チャイナ・リスク」と言いますが、個人レベルの取引でもチャイナ・リスクは存在するということで。
中国の通販を利用するのは、アメリカやヨーロッパから購入するより一段高いスキルが必要です。