移植手術

ここ半年くらい、マウスのボタンがチャタリングを起こすようになりました。シングル・クリックをしたのに、ダブル・クリックになることがあって、勝手にウィンドウが最大化したり、ファイルが開かれたりします。
私にはマウスとキーボードに強いこだわりがあって、別の製品に乗り換えられません。そして、そのお気に入りのマウスは、すでに製造メーカがなくなってしまい、新品は手に入りません。だからイライラしながらも買い替えませんでした。
そのうち、なんとかしようと思いつつ、だましだまし使っていたのですが、先日、大事件が発生しました。

株式デイトレードを行っている最中、1回注文したつもりが、チャタリングが発生して、2回注文していました。私はそれに気が付かず。
さて、大引けの時刻が近づいて、すべてのポジションを手仕舞いし、ルーチンワークとして口座を確認したら、ポジションがないばすなのに、口座の金額が上下している。
ええっ、どういうこと? と思ってポジションを確認すると、ストップロスで損切りしたはずの銘柄が残っている。ここで初めて2回注文になっていたということに気づいたのでした。おかげで大損です。その日の利益が、これのせいで全部なくなってしまいました。

私が使っているトレードのシステムは6msで発注されるので、チャタリングのダブル・クリックで2回注文が出てしまうのは、考えておくべきでした。

というわけで、二度とこのようなミスを犯さないために、マウスの修理をします。

これが、私のお気に入りマウス。色違いですが、すべて同じ製品です。特徴は親指のボタン。ここに5個のボタンと、十字のハットスイッチがあります。さらに、親指で回せるホイールもあります。私はこの親指に割り当てられる機能をフル活用しています。文字入力の必要がなければ、大抵の操作はマウスで出来るようにしています。だから、普通の5ボタン程度のマウスでは全然物足りない。
180428-01
3つありますが、赤と白はチャタリングが発生します。黒は正常動作ですが、マウスの表面が加水分解してベタベタしているので、使っていません。2台のPCを使っているので、赤と白を常用しています。
実は、赤いマウスは、やはり以前にチャタリングしたので、ヤフオクでジャンク扱いのものを購入して、修理したものです。
その時の記事: M.M.O.7修理

これは、以前に使っていたマウスの残骸。こんなこともあろえかと、予備部品として保管しておいたものです。
180428-02

これらを使って、赤と白のマウスを修理します。
トラブルを起こすのは、マウスの左右ボタンと、親指のボタンの一部。

まずはマウスの分解。
このマウスは信じられないほど凝った作りになっていて、基盤は2段になっています。そして、それぞれのボタンやLEDのフラットリボンやケーブルがコネクタを使って基盤にささっています。
180428-03

親指のスイッチも分解。
180428-04

チャタリングの原因は、大抵スイッチの不良なので、予備部品や使っていないマウスからスイッチを移植します。半田づけされているので、壊さないように外すのに気を使います。
180428-06

スイッチは分解可能だったので、分解してみました。写真がちょっとボケてしまいましたが、こういう単純な構造なのに、なぜ使っているうちにチャタリングするようになるのか不明。酸化したとか摩耗したなどで、接点の状態が良くないのでしょう。
ちなみに、スイッチはオムロンのD2FC-F-7N。Amazonでも売ってました。5個で380円。事前にわかっていたら、古いのを移植するのではなく新品を用意していたんだけど。
念のため、外したスイッチは分解して接点復活材を吹いておきました。効果があるかどうかわかりませんが。
180428-07

スイッチを半田づけして元通り組み立てて、動作確認。
このマウスのドライバには、どのボタンが押されたかを検出して表示する機能があるので、それを使って確認しました。以前は、50回に1回くらいチャタリングしていましたが、修理後は何回やってもチャタリングは起きず。修理完了です。

さらに予備部品が増えました。
このマウス、いつまで使い続けられるかなぁ。
180428-08