第4日曜ミーティング
ミーティングの駐車場にコルベットを入れてすぐに
「このアイドリングは調子が悪いっていうわけではないんですよね?」
と聞かれました。
もちろん、調子は絶好調です。
ああそっか。排ガス規制前の60年代の、しかも比較的ハイチューンのV8エンジンの音は、日本ではまず聞けないので、そう思うのも仕方がない。
しかも、今どきのコルベットはスモール・ブロックしかないですし。理屈は説明できないのですが、スモール・ブロックとビッグ・プロックは音が違います。
アメリカ車のV8エンジンの擬音語として「ドロドロ」か「デロデロ」が使われることが多いですが、これはカムがおとなしく、圧縮の低いエンジンの音です。年代的には74年くらいからあと。
コルベットに関しては、70年式から圧縮比が下げられて、音がドロドロに近づいていきます。70年式から排気量が427ci(7L)から454ci(7.5L)に拡大しますが、圧縮比を下げたことによる出力不足を補うためのものなので、エンジンのチューニング度合いは427の方が高いです。そのため454エンジンの方が排気量は大きいですが音は少しおとなしいです。
私のコルベットの排気音を擬音語で表すなら、
「バリンバリンバリンバリバリバリバリバリバリンバリンバリンバリバリバリバリ」
でしょうか。「バリンバリン」と「バリバリバリバリ」が2秒ごとくらいに交互にきます。片バンクでは不等間隔爆発で、左右バンクの排気管が完全に分かれていると、こうなるらしいです。納得できる理屈の説明は見た事がありませんが、60年代マッスルカーの多くがこんな感じです。アイドリングが不安定なわけでも、調子が悪いわけでもありません。
大体こういう音です。68年式コルベットは見た目はC3ですが、載っているエンジンはC2と同じなので、音も同じです。
これはインジェクションに改造されていますが、音は同じ。アメリカ人はこの音が大好きです。
排気量が502になっていますが、これも音はほとんど同じ。
サイドパイプでも、今どきのコルベットはこういう音。多くの人がアメリカ車で想像するのはこっちの音でしょう。
ちなみにですが、60年代の排気量無制限だったCan-Amレースを走っていたマクラーレンとかローラに載っていたのも、基本的に同じシボレーのビッグブロック。さらにハイカム、高圧縮で、サイレンサーがなくなるとこうなります。
しびれますね。