Maker Faire

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San Mateoで行われたMaker Faireに行ってきました。
Make:というDIY雑誌があります。DIYというと、日曜大工のイメージを持たれる方が多いと思いますが、Make:は機械工作、電子工作、服飾などを融合させたもので、コンピュータや電子回路を組み込み、機械と組み合わせて自動制御をする、といった感じのものを対象としています。これらのもっとも象徴的なものはロボットでしょうか。
Maker Faireは、その雑誌が主催しているものです。
http://makerfaire.com/

Maker Faireは、ここにとても書ききれないほどの感想がありますが、私のBlogを読まれている方は乗り物関係への興味が強いでしょうから、そこに絞っていくつか紹介します。
なお、Maker Faireで取って写真は、下記のURLで共有しているので、興味があれば見て、雰囲気を感じてください。
http://www.dropbox.com/gallery/21820645/1/110521_Maker_Faire?h=999c51

 

 

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会場に入っていきなり向こうから走ってきたのが、このカップケーキ。この女性がニコニコしながら、会場内を走り回ってました。Maker Faireとは、このように自作の作品を展示したり販売したりする場なわけです。

 

 

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先のカップケーキなどは、中に電動カートが仕込んであるだけでアイディア勝負のものですが、こちらは技術的にも凝ってます。二足歩行ロボットに引かせる人力車。正確には、このロボットは自律二足歩行が出来るわけではなく、後ろの人力車がないとバランスが取れないのですが、趣味で作っているのだから大したものです。しかも、今時のトレンドを取り込んで、太陽電池駆動です。

 

 

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うまく走れるのかどうかも謎なタンデム2シーターのオートバイ。全長5mくらい。ステアリングはクルマと同様なハンドルで、ちゃんと走れるような気がしません。でも、面白い。

 

 

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これはちゃんとしたカスタムショップの作品。チョッパーっぽいですが、フロントフォークが立ち気味で、太いタイヤを履いているところが普通のチョッパーとは違います。これはこれで、なかなかカッコいいと思いました。もちろん、ちゃんと乗れそうです。

 

 

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木製フレームの自転車。走っても大丈夫なんだろうか。
自転車系の作品は結構会場内を走り回っていましたが、これは走っているところを見ませんでした。ちょっと強度的な心配があります。もしかしたら、オブジェかも。

 

 

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Rally Fighter
これは、個人の作品ではなくて、ショップの製品です。パイプフレームをもち、LS3エンジンをフロントミッドに積んでいます。いわゆるバギーに近いですが、ちゃんとしたプラスチック製のボディを持っていて、またそのデザインがカッコいい。
これについては、かなり興味を持っていろいろと聞いたので、別に改めて記事にするつもりです。

 

 

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スタンフォード大学のソーラーカー。毎年、オーストラリアで行われているレースに出ている車両そのものです。スタンフォード大学はアメリカの名門私立大学で、シリコンバレーの中核を成している学校です。そのため、世界的有名企業からのスポンサーも多くついています。

 

 

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これも太陽電池パネルをエネルギー源としています。トライクです。
この辺であれば、夏に雨が降ることはないので、案外実用的かもしれません。
アメリカでは電動クルマ椅子に乗っている人を道で見かけることが多いので太陽電池パネルを装備して補充電する事を思いつきました。しかし、そういう作品は今回は見ませんでした。誰も作っていないのなら、私が作って来年出品するかなぁ。

 

 

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これも実用性はまったくありません。これ、ドラッグタイヤかなぁ。オーナーが近くに見当たらなくて話が聞けませんでした。
太いタイヤというのは、何であれカッコいいものだと思いました。
帰り際に、これが走っているところを見ることができましたが、後ろのタイヤを足で蹴って進んでいました。

 

 

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普通のガソリンエンジン車を、EVに改造したものです。アメリカではEVコンバージョンキットが市販されていて、自動車趣味の一角として認知されつつあります。改造費を抑えるために、鉛バッテリーを大量に使います。衝突したら希硫酸が漏れたりして危険なので、大手メーカでは作れませんが、個人レベルでは古いクルクをEV化して楽しむのはアリだと思います。

 

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少し前にInternet上で大変な話題となった風力自動車。実車を見ることができて、とても興奮しました。
追い風よりも速く走れるというものです。原理を知ると、なんとなくわかったような気になって、自分で証明する数式を立ててみようとしたのですが、うまく行きませんでした。
古典力学のみでも、未だに新しい発見ができるという良い例だと思います。まだまだ発明の余地はあるんですね。

 

日本は科学技術立国と自称していますが、はたしてこういうイベントが成り立つかどうか。
このイベントに、何万人もの人が集まり、参加している大人はみな真剣で、子供は目を輝かせて質問したり触ったり、いじったりしています。
日本では理系離れが報道され、いろいろと小規模な活動があるようですが、こういうイベントこそ、将来の理系人口を増やすのではないでしょうか。
ちなみに、このイベントは、World Largest DIY Showと書かれていました。