サーバー交換

今日はホームサーバーの話。
ちょっと語ります。

20年近く昔に、HDDが壊れて貴重な20GBくらいのデータを失ってから、HDDはいつでも壊れる可能性がある、という覚悟で常に対策をとっています。一時はRAID5を組んでいて、それで助けられたりもしましたが、RAIDの場合はRAIDコントローラが壊れてしまうと、どうしようもないので、データ保全の目的で使うのは辞めました。
5年ほど前からWindows Home Server(WHS)というのを導入して、我が家の全PCのバックアップをとっています。これまでのところ、ドラブル無しで稼動しています。WHSの良いところは、夜中に勝手に全PCを立ち上げて、自動でバックアップしてくれるところにあります。普通のNAS等では、クライアントPC側からバックアップの動作をさせなければならないのですが、WHSでは何もしなくても夜中に勝手にバックアップしておいてくれるので、バックアップが面倒でついついサボってしまうという事がありません。

今回、そのWHSを動かしていたHP製のサーバーが、5年を経過したので、壊れる前に交換することにしました。

我が家のサーバーは、ガレージ内に設置してあります。ガレージの中に住宅のインフラを集約することはアメリカで覚えました。アメリカの住宅では、ガレージの中に洗濯機、乾燥機、温水器、配電盤、ネットワーク機器が設置されるのは普通です。

写真の右側がこれまで使用していたサーバーでHP製のML115。2008年に購入して以来、5年間、365日、24時間ずっと稼動していました。こんな風にガレージの床に直接置いています。しかも、夏場はクルマが戻ってくると室温が40℃を超えてしまう劣悪環境下です。HDDは一般デスクトップ向けのものが3基入っていますが、そのうちの1基は壊れて交換しています。実は近所に落雷したときにオンボードのイーサネットが壊れてしまい、別にネットワークカードを取り付けて使っています。リモート・デスクトップで操作するので、キーボードやモニタなどはつなげていません。
写真左側が今回購入したサーバーでHP製のML110G7。フロントカバーを外している状態です。私はAT互換機が世に出てからPCはすべて自作しているのですが、サーバーは安定稼動が第一なので、メーカー品のサーバー専用機を購入します。自作はパフォーマンスは望めますが、安定性は有名メーカのサーバー専用機には及ばないと思っています。
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HDDは、Western DigitalのREDというのを選びました。SOHO向けということで、一般デスクトップ向けよりも少しだけ値段が高いですが、少しだけ高耐久というものです。本格的なサーバー向けのHDDは、高くてちょっと手が出せませんから、ホームサーバー向けには、このくらいがちょうど良いです。
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以前使っていたML115は、サーバー機とは言え、PCと大差ない構造でしたが(でも安定性はサーバー機の名にに恥じないものでした)、今度のML110G7は意外に本格的なサーバー構造でした。低価格ですが、ケースだけでもその価値があるくらいに感じます。
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OSはWHS2011を使用します。以前使っていたWHSでも用途的には十分なのですが、Microsoftのサポートが終了してしまったので、新しくしました。WHS2011は、MicrosoftのサーバーOSの中で最も安く、価格は驚きの5000円です。Windows Server 2008R2がベースになっているそうです。
WHSに実装されていたDrive Extender(DE)という機能が、WHS2011には実装されていないのでStableBitのDrivePoolというプラグインで同等機能を実現させました。じつは、Microsoftがサポートを終了したあとも、長きにわたりWHSを使い続けていたのは、WHS2011にDEが実装されていなかったからです。DrivePoolが世に出てから、かなり時間が経って安定して使われているようなので、WHS2011に踏み切りました。

現在、WHSとWHS2011の両方のサーバーを稼動させていて、WHS2011の方に我が家の1台目のPCのバックアップを作成している最中ですが、8時間かかって65%です。全部のPCのバックアップを作成するには2日間くらいかかりそうですが、完全なバックアップを作成してしまえば、あとは毎日数分で差分をバックアップしていくだけとなります。バックアップが完了したら、WHS機の稼動をとめます。

新しいサーバー機。次の5年間もトラブルフリーでありますように。