550 Spyder クランクケース交換 14.7 スタッドボルトの続き

スタッドボルトは、古いケースに付いているものを再利用することにして、16本全部を抜いたのですが、抜いてからスタッドボルトのサイズがM10であることに気が付きました。新品のクランクケースはM8用なので入りません。通常のノーマルのクランクケースはM8ですが、ねじ山を壊してしまって修正したクランクケースや、ターボなどで大幅に出力が向上する改造をする場合などにM10が使われます。私の場合、古いクランクケースに付いているスタッドボルトはM8だと決め付けていましたが、実はM10だったのでした。
もうひとつの交換用として譲り受けたクランクケース(結局、これは使いませんが)にはM8が付いていたので、こちらから外すことにしましたが、ずいぶん時間を無駄にしてしまいました。さすがに32本も抜くと、終わりの頃には完全に手順が出来上がっていて、手際よく外せるようになりましたが、こんな作業が手際よくできるようになっても、あまり役に立ちそうにはありません。
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外したボルトは、一応、ダイスでねじ山の修正をしておきます。これも1本につき5分くらいはかかったりするので、意外と時間を使いました。
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この作業をやりながら思ったんですが。
ゲームのグラン・ツーリスモとかは「カーライフ・シミュレータ」という事になっていますが、あれって、クルマのチューニングをしようとすると、ショップに行ってパーツを選んで、お金を払って付けてもらって、あとは自分でパラメータを調整するだけじゃないですか。たぶん、どんなにバーチャル・リアリティが進んでも、たとえば外したボルトのネジ山をダイスで修正する、なんていう作業は入らないんだろうなぁ。この作業を楽しいとは感じませんが、クルマをいじっている感はバリバリです。こういう地味な作業も含めないと、カーライフ・シミュレータとは言えないのではないかと。
エンジンをバラしたり組み立てたりする作業は、特に誰かに習ったりしたわけでもなく、若いときに自然に身についた知識ですが、シミュレータだけやっていた人はこういう知識やコツは覚えられないのだろうなぁ、なんて考えてました。