C3の予備検査証に記載されている車両重量: 1540kg
1500kgを超えてしまいました。排気量別の自動車税だけでなく、重量税も高いのか・・・
とはいえ、現代の日本において1540kgは、特別重いものではなく、7000ccの鋳鉄ブロックエンジンを搭載していることを考えれば、むしろ軽いとも言えます。
コルベットは大きくて重い、という印象を持っている人は多いと思いますが、その印象が形成されたのは1960年代。当時の日本車は軽かったことから、相対的にそのような印象になったのでしょう。たとえば、1967年から販売された3代目クラウンが1300kgくらいですから、その時代の人にとっては、やはり重いという印象になるでしょう。
クラウンに関して言えば、最新モデルは1700~1900kg。
カローラは1966年式の初代が710kg。最新モデルは1100~1200kg。
50年間のあいだに1.3~1.5倍くらい重くなっています。
一方、コルベットはというと、最新モデルが1450~1530kg。50年前と、ほとんど変わりません。
そして、周りのクルマが重くなった現代においては、同クラスで軽量な部類になりました。
フェラーリ、ポルシェ、アストンマーチン、日本車ではスカイラインやフェアレディなど、歴史あるスポーツカーはほとんどが重くなっていますが、その中でコルベットは軽くなっていった稀有な車種だということです。
大きさについても現代日本では、大きいとは言えません。
長さ462cm、幅174cm。むしろ小さいと言えるでしょう。特に幅はトヨタ86よりも小さく、マツダ・ロードスターとほぼ同じです。
予備検査証の記載重量は、おそらく実測値だと思うのですが、ではカタログ値はいくつだったのだろうと思って調べてみました。経験上、実測値の方がカタログ値よりも重いことがほとんどですから。
GM Heritage Centerに当時の仕様書があるので、それを調べてみます。
当時は、オプションがとても多いので(エンジンとトランスミッションの組み合わせだけで11種類)、それぞれに車重の記載があるわけではなく、ベースグレードの重量と、それに追加したオプションの増減値が記載されていて、足し算引き算する表記になっています。
これで計算すると、3393lb=1530kg。ほぼ同じでした。
スモールブロックだったら、間違いなく1500kgを切っていましたね。
ちなみに、アメリカ車の車体重量の記載は2種類あります。
Shipping Weight
オイルは入っていますが、ガソリンや水は入っていません。推測ですが、工場から販売ディーラーへの輸送時に、トラックや船などの輸送手段の積載重量計算に使うための数値ではないかと思います。
Curb Weight
Shipping Weightにガソリンと水が入った状態。すなわち、普通にクルマを走らせるときの重量。こちらが日本で言うところの車両重量になります。
日本の車検証には、車両総重量というのも記載されていますが、これは乗車定員が乗っているときの重量。1名につき55kgで計算されます。貨物車の場合は、さらに最大積載量が加わります。