[Project C3] ホイール&タイヤ

無くしてしまったセンターキャップは、サイズと取り付け方法さえ合えば、いろいろなデザインのものが入手可能だとわかったので、そのうちに購入するとして。
Summit Racing

センターキャップ無しはカッコ悪いので、少し予定を早めてオリジナルのホイールとタイヤを付けることにします。当初の予定では、ダムサンデー・フェスティバルでのデビューにしようと思っていたのですが。

ホイールはスチール製。日本では「鉄チン」とも言います。なぜ「鉄チン」なのかは不明。
190330-011968年当時はまだ、アルミホイールの設定はありませんでした。ドレスアップ用としてのアフターマーケット・アルミホイールも、一般的ではなかったみたいです。
この鉄チンホイールは当時のデザインのリプロダクト品です。アメリカではRally Wheelと呼ばれています。
組み合わせるタイヤはFirestoneのWide Oval。もちろん、リプロダクト品です。1968年当時、オプションで選べたようです。いわゆるマッスルカーに多く使われていて、60年代の写真で多く見ます。標準装着はGoodyearのレッドリボンタイヤ。こちらもリプロダクト品は入手可能です。
1960年代、ラジアルタイヤはまだ普及しておらず、バイアスタイヤでした。このタイヤは、バイアスタイヤに見えるように作られたラジアルタイヤです。なるほど、今のタイヤには見られない断面形状です。
同じ銘柄デザインで本物のバイアスタイヤもリプロダクト生産されています。購入のときに、本物のバイアスタイヤを買う事も検討したのですが、安全性がだいぶ劣るらしいので、やめておきました。
バイアスタイヤは知識として知っていますが、実際の経験はありません。私が免許を取得した時には、すでにラジアルが一般的でした。ただ、たまに「ラジアルタイヤ装着車」というステッカーをバンパーに貼ってあるクルマはありました。

履かせてみました。
まあ、昔の雰囲気は出ますが、この段階ではあまりカッコいいとは思えません。
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しかし、これで終わりではないのです。
これに、メッキのトリムリングと、おなじくメッキのセンターハブキャップが付きます。それらを装着すると、こんなにカッコイイスタイルになります。ピカピカのクロムメッキが特に良い。
まさしく、これが1968年当時のスタイルになります。
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メッキに使われる薬品が有毒なので、公害問題によって1970年代半ばからメッキによる加飾がなくなりました。おかげで、昔のクルマのメッキの加飾は、古き豊かな時代を象徴するものとして、ノスタルジーを呼び起こすものとなっています。
最近のクルマはだいぶメッキ加飾が戻ってきましたが、その背景は60年代に刷り込まれた、ピカピカのメッキは豊さをイメージする、ことだと思います。まあ、今のクルマのメッキはプラスチックですけどね。
ちなみに、このホイールとメッキ加飾部品はGMがレストア用に再生産したもので、トリプルクロームメッキ。もちろん素材はスチールです。

タイヤのの断面形状が変わったので、車高はもう1cm下げるのが良いかな。
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前の70年代風アルミホイールもかなりカッコ良かったですが、あれは、
「68年にコルベットを買って、10年くらい乗って、ちょっと見た目を変えてみたくなったので、流行りのアルミホイールとラジアルタイヤに交換してみた」
という感じでした。
今回のホイールとタイヤは、まさしくこのクルマが発売された1968年のスタイルに戻ったわけで、50年後の今から見ると、一周回ってカッコ良く見えます。

それにしても、1960年代の当時、このクルマが日本の道路を走っている姿は衝撃的だったでしょうね。カタチはもちろんのこと、少し調べてみたのですが、当時、日本を代表する高性能車であったスカインラインに搭載されていたエンジンは、2,000ccで160馬力。それに対して、このコルベットは7,000ccで435馬力。まるで次元が違うくらいに感じていたのではないかと思います。