劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦

観てきました。チケットと一緒に持っているのは入場特典のコミックス特別番外編。
登場人物の紹介と原作者によるラフ絵、原作のネーム。それと、試合終了時の瞬間のちょっと先のエピソードなどが収録されています。原作を読んでいる人にとっては、試合の結果は既知ですが、私も含めて原作を読んでおらずストーリーの行方を知らないで映画を観に来ている人には、ネタバレ内容を含んでいるので、この冊子を観劇前に開くのは厳禁です。
(このBlog記事はネタバレなしです)
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私をリアルに知る人ならば、「らしくないのを見に行ったなぁ」と思う事でしょう。
アクションはない、戦闘もない、武器もないし、SFでも冒険でもない、かわいい女の子が出てくるわけでもない普通の高校生の部活動としてのバレーボールが題材になっています。まあ、おおよそ私が興味を持つようなストーリーではないですよね。

そう思った人は、その通りです。
この作品を見始めたのは、会社の同僚に強く勧められたことがきっかけでした。おたく的な用語でいうところの布教活動。仕事上でとても世話になっている事だし、そんなに強く勧めるなら、まあ儀礼的な意味で少し見てみるか、と思って見始めて、ドハマりした感じですね。
全体として試合メインで描かれています。バレーボールは、体育や球技大会で経験しているのでルールは大体知っているし、本物の試合は見たことないですが、子供の頃に「アタックNo.1」とか「サインはV」など(古すぎかもしれませんが、そういう世代なのです)を見ていたので、馴染みのあるスポーツでもあり、特に混乱することなく入っていけました。

平均レベルのチームだったのが全国大会に出場するストーリーの王道スポコンものですが、私の世代のそれと違って、無茶な特訓とか暴力をふるう鬼コーチ、いじわるな先輩や根性ですべて解決などの描写はなく、真摯でまじめにバレーボールの部活動に精を出す高校生が描かれています。コンプライアンスに考慮した「令和」の時代のスポコンだと思いました。ちなみに、部活動以外の高校生活の描写、たとえば勉強とか恋愛とか友人関係とかなどは、ほとんど描かれていません。
そういう令和時代の清く正しいスポコンとして描かれている点が、根性と無茶な特訓ですべて解決する昭和スポコンを毛嫌いしている私の琴線に触れたのだと思います。

これはTVシリーズ第4期の先を描いた作品。最近のアニメシリーズによくある「続きは劇場版で」というやつです。今日の午前中にTVシリーズの第4期までを観終わって、そのままの勢いで劇場版に突撃しました。
直前まで家のTVで見ていたアニメ。その1時間後に映画館の大スクリーンで続きを観るのは、私にとっても新鮮な感覚でした。まさなシームレス劇場版。
メンバー1人1人の性格やバックグラウンドは、ここまでの4期分のTVシリーズで丁寧に描かれています。評論や映画紹介などでは、TVシリーズを観てなくても楽しめると書かれていますが、それは嘘です。TVシリーズをちゃんと見て、それぞれの登場人物がどのような性格なのか、それぞれの過去の因縁とかトラウマとかコンプレックスとか、そういう事を知っていないと、100%楽しめたとは言えないでしょう。宣伝する側としては、客層を狭めてしまうのでそう書くことは出来ないのでしょうが、私はTVシリーズを観てから劇場に来い、と言っておきます。

劇場版の最大の見せ場は、マッチポイントでの最後のラリーの映像表現です。ある選手の一人称視点になりますが、それがあまりにもリアルで、自分でプレーしている気持ちになります。息は荒くなり心臓が激しく鼓動して苦しくなる感覚を味わいました。ゲームセットになる瞬間のボールさばきには、思わず「あっ」と声が出てしまうほど。VRゲーム時代の映像表現だと思いました。

この映画は半分くらいは、スポーツ観戦と同じなので、最近時々ある「声だしOKの応援鑑賞会」などの方が楽しめると思います。私は一人で見に来ましたが、出来れば同好の士と一緒に、応援鑑賞会で応援しながら観戦したいものです。

観終わった時の、私の感想は
「今年の夏の耐久レースは、もう少し本気を出して走ろうかなぁ」
でした。高校生の熱気に当てられました。大人になると、いろいろな事情を抱えるので全力を出すということがなかなか出来ないものですが、映画の中の高校生は後先考えず全力でした。
さすがに、今の私があのような全力を出すのは社会的にも体力的にも、そして精神的にも無理だと思いますが、一番近い状況で、もう少しがんばってみても良いかもと思ったのが、夏の耐久レースだったのです。
うん、今年のレースは、もう少し本気を出してみよう。