Camaro SSの価格を調べて思ったこと

週末インプレ 2012 Camaro SS その1

週末インプレ 2012 Camaro SS その2

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今回借りたCamaro SSの価格は、おおよそ$35,000。$1=78円で計算すると273万円。
400馬力のエンジンを搭載して、ブレンボの4ポッドキャリバーで、HUDとかリバース・カメラなども付いてこの価格。ずいぶん安いと思います。

というのは、あくまでも日本人の感覚。
たとえば、Camaro SSに対抗し得る日本車を考えると、フェアレディZだと思いますが、これの一番安いモデルがが360万円。3.7Lで336馬力となります。これでは、アメリカではまったく勝負になりません。ところが、アメリカで販売されている370Zの価格を調べてみると、ベースモデルが$31,450、Sport Packageが$34,480で、十分にCamaro SSと比較される範疇に入ってきます。

ちなみに、日本の正規輸入のカマロSSの価格を調べてみると、535万円。アメリカでは273万円で打っているクルマが535万円です。この価格を聞いただけで、ずいぶんと印象が異なってしまいます。370Zの価格を$1=78円で換算すると245万円です。日本より100万円以上安い。

日本では、若者がスポーツカーに乗らなくなったという報道はよく見ますし、私自身もそのように感じていますが、その原因の一端はこの価格にあるのでは?同じクルマが日米でこんなに価格差があるのは、とても理不尽な気がします。まあ、Camaroに関しては、日本での販売台数が少ないので、相対的に輸入や保守などのオーバーヘッド部分が高くなってしまうという点はあると思いますが、フェアレディZの価格差は納得いきませんね。それなのに、どの自動車雑誌も評論家もその点を追求していないというのも、気持ち悪いです。まあ、自動車雑誌の広告収入は自動車メーカから得ているわけですから、その変は大人の事情という事になるのでしょう。

要するに、日本におけるスポーツカーの価格は、世界的な視点でみると、とても高い設定なのではないか?そして日本人はそれに慣らされてしまっているのではないか?ということを言いたいのです。
Camaroだけではありません。これまでに借りたChallengerやMustangも、だいたい3万ドルちょっとの価格です。日本円にすると300万円以下。円高が手伝っているとはいえ、400馬力級のスポーティカーが300万円以下だと聞くと、かなり魅力的です。そして、それらのクルマは無難で無個性なものではなく、かなりキャラクタを強く主張したアクの強いクルマで、趣味性は十分。好き嫌いはあっても、興味深い個性を持っていました。

Camaro SSに乗って、思いついたのはこんな事。日本では、もうスポーツカーの市場が成り立たないのかもしれません。