2011年11月 6日

Camaro Coupe 週末インプレ その2

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いつもの山坂道でカマロを走らせてみました。街乗りではあまり面白みを感じないクルマでしたが、山坂道で印象は一変しました。ベースモデルだけど足回りはいいですね。乗り心地は悪くないのに、ロールは少なく、荒れた舗装のコーナーでも不意の横っ飛びなどはほとんどしません。シャシーの出来はすごく良いです。

 

 

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V6エンジンは、街乗りでのトルク感に欠けますが山道で回転をあげるとパワーは十分。ただし、やはりアメリカ車らしさは感じられません。これがアメリカ車ではなくヨーロッパ車や日本車だったら文句なしだったのですが、このクルマにアメリカ車らしさを求めると、期待外れです。クルマ本来の出来は上々ですが、期待するものが違うのです。

 

 

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レンタカーなので6AT。本来なら、この手のクルマはMTで乗りたいところですが、仕方ありません。そういえば日本ではアメリカ車というとATだけと思っている人が多いようですが、スポーツタイプのクルマのMT比率は日本よりも断然高いです。
ATは、基本的には良く出来ていて不満はありません。Dドライブでどこでも走ります。パドルシフトが付いていますが、使い方もわかりやすくていいです。ただし、トルクコンバータ付きのミッションでパドルシフトの必要性は疑問です。エンジンは軽く回るし静かなので、ギアがどこに入っていても、あまり関係ない感じです。最近はATの多段化が進んでいますか、こういう雰囲気重視のアメリカ車の場合は、3速+OD程度の方が加速感が感じられて楽しいのではないかと思っています。今のATはシフトショックもほとんどなく、技術の進歩なのでしょうが、昔のアメリカ車の改造車みたいな、変速時のガツンとくる感じも捨てがたい魅力です。

 

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インパネはこんな感じ。ステアリングホイールの左側にはクルーズ・コントロール、右側には携帯電話+オーディオの操作スイッチがあります。この左右の役割分担は、これまでに乗った全てのアメリカ車が同じでした。何か約束事があるのかもしれません。でも、戸惑わないで済むので良いです。
これまで借りてきたアドレナリン・コレクションではないので、オーディオやエアコンなどは貧弱。USB端子はなく、マニュアルエアコンです。エアコンの操作は、大きなダイヤルが付いていて操作しやすそうに思いますが、実際には吹き出し口の選択とか、デフロスタの操作とか、同じ形状のスイッチになっていて戸惑います。

このクルマ、シルバーなのがちょっと損をしていると思います。
街中でカマロは良く見かけますが、どれも濃いハッキリした色でカッコいい。シルバーはちょっと存在感に欠けますね。自分では絶対に買わない色です。

カマロは一時期生産をやめていて、数年前にこのカタチで復活しました。旧世代のカマロに乗ったことがありますが、それとは出来が隔世の感があります。とても良くなっています。以前のカマロは基本的に60年代から続く流れの出来具合でしたが、一度生産をとぎらせたことにより完全リニューアルしました。以前のものとは別物です。つい先日、ホットモデルのZL1がニュネブルクリンクで7分41秒を記録したそうです。これはコルベットZR1の7分19秒には及びませんが、ポルシェ・カレラSの7分40秒にほぼ並びます。この数値からも、今のカマロの素性の良さが伺えます。昔のカマロを知っている人にこそ、乗ってみてもらいたいです。本当に驚きますよ。

カマロを考えている人には、基本的にお勧めできるクルマですが、ただしV6モデルは買ってはダメです。さっきも書いたようにクルマとしては、V6モデルも本当に良い出来です。でも日本でカマロを買おうと思っている人が求めているのは、それではないでしょ?アメリカ車らしさが感じられないと魅力半減だと思います。アメリカ車らしさの根源は、やはりV8エンジンにあります。街乗りでのトルク感と、V8のビート感。あれがないと、たとえパワーがあっても面白くないです。カマロを買おうと思っている人は、絶対にV8モデルを買ってください。私も、次はV8モデルが借りられるように努力してみます。

 

 

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ところで、日本で売っているカマロに心配なことが一つ。
これ、カマロのサイドミラーです。六角形の秀逸なデザインです。デザイナーも気合を入れてデザインしたと思いますが、固定式です。日本に輸入されるときは可倒式にしなければなりませんが、どんなミラーになっているのでしょう。昔のように、大きな四角いのに変更していたら、GMの日本担当者の頭を疑います。しっかりデザインしたものを付けてくださいよ。

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