2012年6月 9日

Marine Sonoma Concourse d’Elegance (Classic cars)

前回は、珍しいWooden Boatを記事にしましたので、今回はもっともConcourse d’Eleganceらしいクルマ達を記事にします。

Concourse d’Eleganceが普通のカーショウと異なるのは、審査員がクルマを審査して様々なカテゴリーで1位、2位、3位を決めることです。
下の写真で、ブレザーを着ている人たちが審査員。審査対象となっているのは、フォード・フェアレーン。
120609-11

カテゴリー毎に審査員は異なっていて、フェラーリ部門の審査員は、お約束の赤いシャツでした。
120609-12
ちなみに、この写真で審査されているのは、フェラーリ・カリフォルニア。昨年だったか、同じ名前の新型が発表されましたが、それの元祖です。写真をよく見ると、フロントフードに磨き傷があって、これは減点対象になります。案の定、賞はとれなかったみたいです。

これらのフォード・フェアレーンやフェラーリ・カリフォルニアは、私でも名前がわかりますが、Concourse d’Elegenceの華は、下のようなクルマ達です。

今年の優勝車。
1939年式 Delahaye Type 165 Cabriolet
120609-13
120609-14
どうですか、このカッコ良さ。まさに工芸品と言えるでしょう。これが、視界に入ったときは、思わず「うわぁ」と声が出てしまいます。美しさのオーラが見えるようでした。いや、大げさでなく。

 

これはClass Cで賞を取ったクルマ。
1937年式 Cord 812 SC Cabriolet
120609-15
ちょっと地味ですが、現代のクルマからは失われてしまった造形です。よくみると、フロントフェンダーの前端に、リトラクタブル・ライトらしきものが付いています。リトラクタブル・ライトはC2コルベットが世界初で、最後のクルマがC5コルベットだと思っていましたが、実はCordが初めてなかもしれません。
そして、このクルマはなんとFFです。びっくり。

 

白状すると、私はクラッシックカーはとても好きですが、眺めて楽しむたけで、実は車名とか背景などはほとんど知りません。だから、賞を取ったクルマやプログラムに載っているクルマの名前はわかるのですが、ほとんどのクルマに関しては車名すらわからないのです。
このクルマも気に入ったものの、車名はわかりません。面白いと思ったのは、ゴルフバッグを積んでいることです。この積み方、お洒落ですよねぇ。
120609-16

 

Class ECで賞を取った1937年式Delahaye Roadster。
やっぱり、クルマのフロントフードは長いほうが断然カッコいいです。運転してみたいなぁ。こういうクルマ。
120609-17

 

車名は不明ですが、好きな色てす。
後ろ半分は、わりと近代車に近い感じですね。でも、きっとこれもWW2以前のクーペでしょう。
120609-18

 

これも車名不明です。ロールスロイスのようにも見えますが、エンブレムは、菊から羽が生えていて、スイス国旗と思われるマークが入っているものなので、違います。この時代のクルマは、キャデラックやリンカーンもこんな感じなので、よくわかりません。オープン2シーター。横から見たスタイルがすばらしい。
120609-19

 

1938年式 TALBOT-LAGO T150 C SS
フランスのクルマですね。具体的にどこがどう、と説明できませんが、さすがフランスと思わせるデザインセンスです。
しかしエアコンがないと、夏はちょっと暑そうだと思ってしまいました。
120609-22

 

ベントレー。細かい名前は不明。ベントレーだとわかるのは、BENTLEYとエンジンヘッドに書いてあるから。
このフードを開けたときの造形がセクシーです。ちょっと前に、現在のベントレーのエンジンルームを見る機会があったのですが、フードを開けると、樹脂カバーがドドーンと出てきました。ベントレーのような超高級車でもプラスチックのカバーかよ、と興ざめした記憶がありますが、これは違う。ほんと、セクシー。
120609-23

 

トヨタがどんなに故障知らずだろうと、ホンダがどんなにミニバンを売ろうと、日産がどんなに実用的な電気自動車を作ろうと、それらの日本の自動車メーカーが今後もいくら努力しても得られないのが、これらの時代に高級車を作ったという歴史。その歴史自体が現代のクルマの品質性能に関係ないことは、日本の自動車メーカが証明しています。でも、今日のこの会場に日本車はありませんでした。トヨタはレクサスで、日産はインフィニティで一生懸命プレステージを作ろうとしていますが、レクサスやインフィニティには、こういった時代の歴史が欠如しているのです。日本の自動車の歴史の浅さを、思い知らされます。そして、それらの溝は、今後も決して埋まることはないでしょう。
これから何十年かすると、中国製自動車の時代がやってきます。皆が実用的な中国製電気自動車に乗っている時代に、2000年式トヨタやホンダのクルマを並べて、その美しさにため息が出る、なんとこはないと思われ、やはり自動車デザインの華はこの時代(1930年代)だったのだろうなぁ、と思いました。

trackbacks

trackbackURL:

Search


Recent Entries

  1. さよならスピダー
  2. Corvette Stingray Z06の重量と価格
  3. 大室公園ミーティング
  4. Spider Last Run (May be)
  5. M.M.O.7
  6. 今年のK4-GPは
  7. 今年も出ます! K4-GP FUJI1000km
  8. とても解りにくいBMW Z4の操作説明書
  9. C7 Corvette Stingray ★★★★☆: By Jeremy
  10. 自動車メーカの度胸