2012年10月 3日

Harlan Charles コルベットを語る

今年、コルベット誕生60年目になります。コルベットのプロダクト・マネージャー Harlan Charlesが、これまでの60年の6世代のコルベットについて語ります。
文章のコメントはHarlan Charlesのものではなく、私自身のコメントです。

では、現行のC6から見ていきましょう。
「サーキットから公道へ」をスローガンとして、レーステクノロジーを積極的に導入していることをメーカーが公言。今の時代、こういう販売戦略をとるクルマは他にありません。結果、そのハイパフォーマンスに魅了され、これまでコルベットを選択肢に入れていなかった多くのヨーロッパ製スポーツカーのファンをコルベットに引き入れました。

 

次は私のコルベットの世代であるC5。
この世代で、コルベットはアメリカだけでなく世界でトップクラスのパフォーマンスを持つスポーツカーとして認知されるようになりました。特にヨーロッパのレースでは破竹の勢いで活躍し、コルベット史上もっともレース戦績の多い世代です。この世代からコルベットはレースのイメージに傾倒していくようになります。

 

私のもっとも好きな世代のC4。
長く続きすぎて旧態化してしまったC3の生産終了後、1年間のブランクを経て販売が開始されたC4は、多くの革新的な技術が投入され、世界に通用するスポーツカーを目指しました。積極的に輸出され始めたのもこの世代。また、C3時代に排ガス規制の対応で年を追うごとに出力が小さくなったのを取り戻すかのごとく、年々エンジン出力が向上し、最終的には名車ZR-1の400馬力に達しました。コルベット復活の世代です。

 

子供のころに憧れたC3
コルベットと言えば、スティングレイの名前とともに、この世代を思い浮かべる人が多いことでしょう。コンセプトカーそのもののカタチは、多くの人を魅了しました。残念ながら、石油ショックや排ガス規制の波に飲まれ、終盤はスポーツカーとしての方向性を見失っていきますが、それでもアメリカ人はコルベットを愛しセールス的には堅調で、次のC4に繋げました。普通のクルマは、年を追うごとに売り上げ台数が減っていきますが、コルベットはモデルチェンジ直後から最終モデルまで、売り上げ台数がほとんど落ちません。コルベットが他のクルマとは違う特別なクルマであることが認知されたのは、C3の晩年でした。

 

メディア露出度の高いC2
熱狂的なファンがいるのが、この世代。特徴的なカタチと、400馬力を超す大きな出力で、コルベットのアメリカでの位置を決めた世代です。数々の伝説を生み、多くの研究者がいます。初めてスティングレイの名前を冠したのもC2からです。

 

すべてはここから始まったC1
最初期のコンセプトは、ヨーロッパ製の小型軽量スポーツカーのアメリカ版を作ることでした。日本ではあまり見る機会がありませんが、アメリカではカーショウに行けば必ずピカピカのコンディションのC1が1台や2台は見ることができます。今では、多くの人に大事にされ次のオーナーに受け継がれていくビンテージとしての役割を果たしています。

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