2015年8月22日

550 Spyder オイルクーラー取り付け その2

ホース屋から耐熱耐油ホースが届いたので、オイルクーラーの取り付けを完了させてしまいます。

でも、その前に。
前回の作業で、キャブの同調が狂ったみたいなので、それを合わせます。昔、シンクロテスターを持っていたばすなのですが、やはり見つからず。たぶん、もう二度とキャブのクルマになんか乗らないだろうと思って、誰かにあげちゃったのだと思います。
シンクロテスターは、滅多に使うものではないし、あまりお金を使いたくないので、シンクロテスターなしで同調を合わせられないか考えます。そもそも、なぜ同調が狂ったかと言うと、ベロシティー・スタックの台座を交換したから。スロットルリンケージの軸と、スロットルバタフライの軸との距離がわずかに変わったからです。
アイドル・ミクスチャには一切手を触れていないので、スロットルリンケージの長さ調節だけで、同調が元に戻るはず。

そう考えて、リンクの長さを合わせる方法を考えました。二つのリンクを取り外して、机上で長さを合わせても同調はとれません。なぜなら、ベロシティ・スタックの台座の厚さに公差があるから。この公差を含めて、リンクの長さを調整しなければなりません。
そこで、まず、スロットル・リンケージを取り外してから、キャブのバタフライとバレルの間に50μmのシムを突っ込んで、わずかにスロットルを開けた状態(すなわちアイドリング状態)を作ります。
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この状態で、アイドルスピード・アジャスト・スクリューとの隙間が50μmになるように、シムを使ってスピードアジャスト・スクリューを調整します。
このとき、シムを使って隙間にすることがコツ。ジャストタッチを出そうとする人がいますが、ジャストタッチはどんなにがんばっても正確には出ません。シムで間隔を出すのは、慣れると結構正確に出せます。
これで左右のスピートアジャスト・スクリューの位置を合わせたら、シムを全部抜いて、まずは右のリンクを接続。次に、左のリンクを接続しますが、右のリンクの位置が動かないようにリンクのロッドの長さを慎重に合わせます。今回の場合、調整ねじの1ピッチ分だけ長さを変える必要がありました。これが同調が狂った量です。
そして、いよいよエンジン始動。
おおー。
回転落ちも普通になったし、排気音も連続して振動も少なくなりました。800rpm以下でアイドリングしています。このエンジンはハイカムが入っているので、左右のスピードアシャスト・スクリューを同じ量だけ回して、900rpmでアイドリングするようにしました。これで温まると、多分1000rpm前後になるでしょう。

というわけで、同調調整は終了。
やっと、本題のオイルクーラー取り付け作業の続きを行います。

オイルクーラーの接続口はAN継ぎ手になっています。テーパー部に塗料が乗ってしまっているので、目の細かい紙やすりで軽く擦って、塗料は落としてやります。
こういう一手間が必要なのがアメリカ製、まったく何もせずにそのまま組みつけられるのが日本製というところでしょうか。
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AN継ぎ手は軍用航空機用の継ぎ手規格ですが、メンテ性が良く信頼性が高いので頻繁に着脱するレーシングカーにも使われます。ただし、値段が高くて、1セットで3,000~6,000円くらいします。これで揃えると、見た目もカッコ良いですが、あっという間に数万円が飛んでいってしまうので、AN継ぎ手用のホースアダプタを使います。これを付けると、AN継ぎ手に普通にホースとホースバンドという方式が使えるようになります。これは1個数百円。
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継ぎ手の準備ができたら、次はホース。
取り回しを決めてホースを切断したら、フレームと接触する部分にナイロン・スリーブを被せます。ホースが何かと当たっているところは、振動で擦れてきたり亀裂の原因になるので、必ず保護します。こういう事を怠ると、年月が経ったときにトラブルになったりするのです。
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電動ファンの配線です。
どこから電源を取るか考えたところ、電気チョーク用の配線が未使用であることに気が付きました。配線を作ったときに、エンジンルームまで持ってきたかどうか記憶がなかったのですが、調べたところ、ちゃんとタグを付けて持ってきていました。すべての配線にタグを付けていたので、簡単に見つかりました。タグを付けるのは手間でしたが、手間をかけただけのことはあります。
電気チョークの回路は20A。電動ファンは定格5.5A。ただし、モータなので起動時電流は60Aくらいになると思われ心配でしたが、試しに接続してみると、ヒューズが切れることはありませんでした。正しく線材が選定されているとすれば、問題ないはずです。
電動ファンは付属のサーモスタットで自動的にON/OFFされます。リレーを入れる必要があると思っていたのですが、メーカの説明書によれば、直接接続してOKとなっていました。念のため、ネットでデータシートを見ましたが、このクラスの電動ファンなら2個まで同時使用可能とされてました。これを信じて、リレーを入れず直接続します。
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ホースを繋いで、ホースバンドを締めて、エンジン始動。
油圧が高くなっています。それは当然で、油圧計とエンジンの間にオイルクーラーが入ったので、エンジン内部で油圧を制御していますから、オイルクーラーの圧力損失分だけ、ポンプの吐出圧が高くなったのです。もし、この繋ぎ方で油圧が高くなっていなければ、オイルポンプの能力不足ということになります。
このエンジンには、ほとんど最大サイズの大容量オイルポンプを付けているので、オイルポンプの能力不足の心配はまったくありません。

オイル漏れチェックのため、しばらくエンジンをかけて眺めていると、上の写真のサーモスタットの付近からオイルが漏れてきました。サーモスタットはメーカで取り付けられたのですが、外してみたところ、いかにも漏れそうな構造でした。ネジ部にシール剤を塗って再組み付け。ただ、このネジが細い上に、オス側が真鍮、メス側がアルミという材質なので、ネジを舐めてしまいそうで、あまりトルクをかけられません。
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もう一度エンジンかけてみると、やっぱり漏れます。
うーん、どうしようかなぁ、と悩んでいたのですが、よくみると漏れているのはサーモスタットではなく、AN継ぎ手の部分からみたいです。まさかと思って外してみると、ゴミを噛んでいました。これは私の作業ミスです。最初からサーモスタットは多分漏れていなかったと思います。メーカの人、疑ってごめんなさい。
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ゴミを取り除いてよく確認し、組み付けて、エンジン始動。
今度は大丈夫です。
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オイルクーラー取り付け完了。
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明日の波志江はオイルクーラーの効果を確認するために、550 Spyderで行こうかなぁ。
でも、クルマは大丈夫でも人がダメかもなぁ。

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